















あなたの英雄を育てよう!白単英雄的考察
土地
15:《平地》
2:《隔離されたステップ》
クリーチャー
4:《アクロスの空護衛》
1:《心優しきボディガード》
3:《熟達の刃の精鋭》
4:《ラゴンナ団の先駆者》
4:《聖なる猫》
3:《道の探求者》
スペル
1:《果敢な一撃》
4:《無傷の発現》
4:《変異原性の成長》
4:《結束のカルトーシュ》
3:《チョー=マノの祝福》
4:《天上の鎧》
4:《ハイエナの陰影》
サイドボード
1:《チョー=マノの祝福》
2:《亡霊招き》
2:《天界のほとばしり》
1:《緑の防御円》
2:《未達への旅》
1:《絆魂》
1:《黒曜石の見習い僧》
2:《義務と道理の盾》
2:《軍旗の旗手》
1:《隔離する成長》
1.白単英雄的とは?
この記事では、Pauperの白単英雄的デッキの紹介をしていきます。
対象に取った呪文を唱えるたびにサイズアップする英雄的クリーチャー《ラゴンナ団の先駆者》・《アクロスの空護衛》に大量のオーラを張り付けて巨大なクリーチャーを作り出し、素早く相手を圧殺するコンボ系アグロデッキ。それが白単英雄的です。

白単英雄的において、「オーラが大量についた英雄の死」は「あなた自身の死」を意味します。
常に《無傷の発現》や《チョー=マノの祝福》といったプロテクション呪文を構えることで、相手の除去から英雄を守りきりましょう。

このデッキのパーツは主に①クリーチャー②強化呪文③保護呪文の3タイプに分かれており、これら3タイプの呪文を満遍なく引けるのが理想です。
とはいえ、いつも満遍なく引けたら苦労はしません。ドローが偏ったとき、どう立ち回るかが重要なデッキとなります。
2.クリーチャー考察
《熟達の刃の精鋭》:使い方が大きく分けて3パターンある、トリッキーなクリーチャーです。

使い方①
「先制攻撃を持たせて相手の小型クリーチャーを一方的に討ちとる」
《結束のカルトーシュ》などで先制攻撃を与えてから「挑発」でブロックを強要し、毎ターン相手クリーチャーを討ち取る使い方です。
1/1や2/2が多いデッキが相手なら、初手に《熟達の刃の精鋭》と
先制攻撃オーラのセットがあるときは積極的に狙っていきたいコンボ。
複数体でブロックされても、先制攻撃でダメージを与えた後に
2マナ払えば相手からのダメージだけを0にできるので、一方的な戦闘を行えます。
一応、《変異原性の成長》と組み合わせても除去にはなりますが、こちらはただの1:1交換でしかないので少しもったいない印象。
「あのクリーチャーは絶対に除去しないとマズい!」というとき以外は《変異原性の成長》は温存して、先制攻撃オーラを引くまで粘りたいところです。
また《結束のカルトーシュ》とのコンボは、白単英雄的の天敵である《軍旗の旗手》を倒すのにも有効。
《結束のカルトーシュ》は「自分のクリーチャーしか対象に取れない」ので、相手の場に《軍旗の旗手》がいても問題なく《熟達の刃の精鋭》に貼りつけることが可能。挑発によって一方的に討ちとることができます。
使い方②「挑発でおとりになって英雄的クリーチャーの攻撃を通す」
《熟達の刃の精鋭》の挑発でやっかいなブロッカーを引きつけて、フィニッシャーの攻撃を通す使い方。
白単英雄的は回避能力に乏しく、ブロックされやすいのが弱点なので、この使い方はよくやります。
さきほど《変異原性の成長》で1:1交換はもったいないとは言いましたが、「本命の攻撃を通しつつタフネス3を討ち取れる」というときはテンポ面で大きく有利になるので、じゅうぶん選択肢にあがります。
使い方③「軽減能力を使って無敵のブロッカーにする」
《エイトグ》や《グルマグのアンコウ》のような脅威に対して、毎ターンブロック+軽減能力で誤魔化す使い方。
特に同系戦で有効な使い方です。
親和のようにサイズの大きい相手には《天上の鎧》がない限り「使い方①」は狙いにくいので、他にやることがあるなら《熟達の刃の精鋭》の召喚は後回しにして、マナが余った終盤に無敵のブロッカーとして展開するとキレイに動けます。
《ラゴンナ団の先駆者》:氷雪系デッキに対するメタカード。

オーラを貼ればタフネスが10近くまで跳ね上がるので、火力呪文で除去されにくいのが強みです。
理想としては、《雪崩し》+《稲妻》を耐える水準までタフネスを上げておきたいところ。
相手が火力連打による除去を狙ってきたところを《変異原性の成長》+《無傷の発現》で弾いてやれば、勝利は目前です。
速攻アグロとの戦いでは「強靭なブロッカー」として使うのがベスト。
0/4のまま使うのではなく、《ハイエナの陰影》を1枚だけ貼っておくとかなり信頼できる壁になります。
バーン戦では影のエース。タフネスの高さからまず除去されないので、これに《絆魂》をつけて勝ちにいきましょう。
《アクロスの空護衛》:デッキで数少ない回避能力持ち。

「《ラゴンナ団の先駆者》や《熟達の刃の精鋭》で地上を止めて、空からコツコツ殴る」という展開が理想です。
白単英雄的の中では最も除去耐性が低く、コントロール相手には頼りになりません。2ターン目に出してさっさと除去してもらったほうが動きやすくなることも多いです。
反対に、同系戦ではエース級の働きを見せてくれます。
「白の除去を弾くためにプロテクション(白)がついて、自分のオーラもすべて外れる」という展開になりやすいため、オーラが外れても5点以上のクロックを確保しやすい+飛行でブロックされにくい点が重要になってくるからです。
とくに緑白系のデッキとのサイド後は「オーラはいつでも破壊される」という意識でいるべきなので、オーラが外れた後でも強い《アクロスの空護衛》を軸に戦うと良いでしょう。
《道の探求者》:バーンや速攻デッキへのメタカード。

英雄的と違ってこれを対象にとる必要はありませんが、《ハイエナの陰影》を1枚貼っておくとライフレースで圧倒的優位に立てます。
コントロール戦では、《変異原性の成長》があるとタフネス5まで上がるので生き残りやすいですが、ないと簡単に除去されてしまうため、3ターン目以降にプロテクション呪文や《ハイエナの陰影》とセットで展開したいところ。
ストンピィ戦で注意したいのが「絆魂を得た《道の探求者》で攻撃しても《巣の侵略者》のトークンにブロック→生け贄と動かれると攻撃先を失い、ライフ回復できなくなること」。
無色のトークンなためプロテクションをつけてもブロックは避けられません。かなり厄介な相手です。
《熟達の刃の精鋭》でトークンを引きつけたり、2/2のままアタックして攻撃が通った後にインスタントを唱えるなどして、うまくライフ回復を狙っていきましょう。
《聖なる猫》:1枚で2回使える1マナ1/1絆魂。

《チェイナーの布告》を使う黒系のコントロールが相手のときは、このカードから展開することで布告除去を使いにくくしていきましょう。
除去されてもあまり損しないので、除去コンが相手の時はこれにオーラをつけて戦うことが多いです。
また、「カウンターに強い絆魂持ち」なので青単戦で相手がカウンターを構えていそうなときはこちらから展開すると動きやすくなります。

使い方はすごく簡単で、フィニッシャーに貼るだけです。
2枚目の《天上の鎧》を引けた場合に一気にクロックが上がるので、アグロ戦では最優先で貼ったほうが良いケースも多いです。
「《結束のカルトーシュ》の1/1を早く出しておく価値」
「《ハイエナの陰影》によって除去やバットリを恐れず攻撃しやすくなる価値」(それぞれ後述)
と比べながらどれを最初に貼るべきか考えましょう。
《結束のカルトーシュ》:1/1警戒がついてくるオーラ。

フィニッシャーを強化しつつ、《チェイナーの布告》対策やチャンプブロッカーの確保を行うのが主な役割です。
出てきたトークンに2枚目のカルトーシュを張って横展開する動きも悪くはないのですが、タフネス3の《コーの空漁師》や《ボーラスの占い師》などが多いので、1体を集中的に強化したほうが良いケースが多いです。
1/1警戒はどうせすぐに止まってしまうので、無理に早く張ろうと意識せず、暇なときに貼りましょう。
《ハイエナの陰影》:族霊鎧によってダメージによる除去を1回無効化してくれるオーラ。

《雪崩し》を使う氷雪系コントロール戦での評価が高い1枚。
相手が赤マナを構えていないうちにさっさと貼っておきましょう。
(1)相手の小型を除去する《熟達の刃の精鋭》
(2)火力除去に対して無敵になる《ラゴンナ団の先駆者》
(3)ライフレースを崩壊させる《道の探求者》
相手に合わせて一番強いクリーチャーに貼りたいところです。

このカードを異常なほど強く使えることこそが、白単英雄的デッキ最大の強み。
相手からすると「《変異原性の成長》を持ってたらどうせ負け」という展開になりやすいカードです。
できれば「《チョー=マノの祝福》が通れば勝ち」といったような勝負の分かれ目となるタイミングまで温存しておきたいところです。

《チョー=マノの祝福》:1マナ重くなったらオーラとして永続するようになった《歯止め》。

除去を赤だけに頼っている氷雪系のデッキに対しては、「これが通れば勝ち」レベルの強力なオーラです。
相手がフルタップならメインに貼りますが、基本は構えておいて、相手の除去に合わせて使いたいところ。
小技として「相手の《軍旗の旗手》に貼ってプロテクション白を与えれば、白いオーラを自分のクリーチャーに貼れるようになる」というテクニックもあります。
相手の場に無敵のブロッカーを残してしまうので《アクロスの空護衛》で攻めるとき限定の技ですが、覚えておくと稀によく役に立ちます。

相手の場に「人間」がいないなら、すべてのクリーチャーの攻撃が通ります。
回避能力に乏しい白単英雄的の弱点をサポートするカードです。
呪禁オーラやストンピィに対して全員でブロックして、相手の場を壊滅させるために使うこともあります。
《マナの税収》:1マナの打ち消し呪文。

白単英雄的は常に1マナ構えているデッキなので、意外とケアされません。
ただ、白単英雄的では「具体的に何を打ち消したいのか?」が明確でないなら採用するべきではないでしょう。
仮想敵としては、《アルマジロの外套》・《石角の高官》・各種軽減呪文あたりになりそうです。
6.サイドボーディング
①vs親和
OUT:《チョー=マノの祝福》1,《聖なる猫》3,《熟達の刃の精鋭》1
IN: 《未達への旅》2,《絆魂》1,《軍旗の旗手》1,《隔離する成長》1
無色だったり色が散っていてプロテクションが若干機能しにくい相手。
基本は《道の探求者》+《ハイエナの陰影》でライフレースを有利に運びたい。
ライフ回復や《軍旗の旗手》でエイトグ+投げ飛ばしをケアしたいですが、
あまり積みすぎても盤面が弱くなるので注意。
②vsバーン
OUT:《チョー=マノの祝福》2,《アクロスの空護衛》1
IN: 《未達への旅》2,《絆魂》1
絆魂持ちに《ハイエナの陰影》を張るか、《ラゴンナ団の先駆者》に《絆魂》を張って勝つゲーム。
油断していると《熱錬金術師》にやられるので、召喚酔いしている間に
《熟達の刃の精鋭》で倒せるように動きたい。
③vs呪禁オーラ
OUT:《チョー=マノの祝福》2,《熟達の刃の精鋭》3,《ラゴンナ団の先駆者》1,
《ハイエナの陰影》2,《心優しきボディガード》1
IN: 《絆魂》1,《緑の防御円》1,《天界のほとばしり》2,《軍旗の旗手》2,
《隔離する成長》1,《義務と道理の盾》2
あまり軽減に頼りすぎていると《鋭い痛み》でひどいことになることもあります。
《変異原性の成長》を上手く使って攻撃を返り討ちにしたいところ。
④vs青赤氷雪フェアリー
OUT:《果敢な一撃》1
IN: 《チョー=マノの祝福》1
もともとそこそこ有利で、逆にサイドインして劇的に効果があるカードも少ない相手。
スキを見て《チョー=マノの祝福》を通してゲームを決めたい。
強く意識するなら《はらわた撃ち》をサイドに入れて、《聖なる猫》をサイドアウトします。
⑤vs緑単ストンピィ
OUT:《果敢な一撃》1,《聖なる猫》1,《チョー=マノの祝福》3
IN: 《絆魂》1,《軍旗の旗手》2,《義務と道理の盾》2
テンポゲーになるので重い《チョー=マノの祝福》を抜いて《義務と道理の盾》を張ります。
《緑の防御円》のサイドインは若干怪しい。少なくとも後手は入れないほうが良さそう。
《道の探求者》+《義務と道理の盾》でゲームを決めたい。
⑥vsボロス統治者
OUT:《聖なる猫》3
IN: 《チョー=マノの祝福》1,《亡霊招き》2
《未達への旅》も《虹色の断片》も辛い。
英雄的クリーチャーをしっかり育てて、最悪オーラはプロテクション白で落ちても良いように動きたい。
⑦vsウルザトロン
OUT:《聖なる猫》2,《心優しきボディガード》1
IN: 《チョー=マノの祝福》1,《亡霊招き》2
《一瞬の平和》が辛い。《大祖始の遺産》が欲しい気もするが、焼け石に水感もある。
《チョー=マノの祝福》は攻撃を通す以外にも相手の《幽霊のゆらめき》の妨害に使います。
⑧vs白単英雄的
OUT:《聖なる猫》4,《果敢な一撃》1,《心優しきボディガード》1,《結束のカルトーシュ》1
IN: 《絆魂》1,《天界のほとばしり》2,《軍旗の旗手》2,《未達への旅》2
《未達への旅》や《天界のほとばしり》は劇的に刺さる除去。
逆に相手が使う可能性も考慮に入れて立ち回りたいところ。
一方的に討ちとれる可能性のある《熟達の刃の精鋭》と唯一の回避能力持ちである《アクロスの空護衛》が重要なマッチアップになります。
2019年から晴れて公式フォーマット化し、その安さと牧歌的な環境が強みのフォーマット「パウパー」。
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